J−POP REVIEW

<CRAFTOWNERより>
 今月のイチオシは先月紹介した槇原敬之の「僕が一番欲しかったもの」。聞けば聞くほどに彼の言わんとしていることが染みてくる佳曲です。久々のテレビ出演で吹っ切れるように歌ってる彼を見てそれを確信しました。うまくアルバムヒットにもつながってくれたしね。
 ところでヒット曲はドラマから映画発へ――「瞳をとじて」や「キューティーハニー」など、映画タイアップ曲が相乗効果でヒットしています。ここにきて氷室京介やYUKI、T.M.RevolutionにV6など、一見縁のなさそうなアーチストも参戦。香取慎吾もハットリくん名義でシングルを出す乱発ぶりです。そういえばクレヨンしんちゃんの主題だったNO PLANなんてものありましたね(^^;)。客層が明確な映画の方が、長打狙いでなければ数字が読めるとの計算でしょうか。肝心の映画の興業がコケたんじゃ意味ないですけどね(^^)。

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2004年10月分

● かたちあるもの/柴咲コウ
ご存知TV版セカチュー主題歌。着うたダウンロードも記録も作ったそうです。一聴した時は歌い上げすぎちゃうかって思ったけど、ドラマの感動盛り上げにはこのくらいがちょうど良かったのかも。サビの譜割りが「瞳をとじて」にかなり似てます。そこまで狙ってたならお見事!

● 君でなければ/RAG FAIR 
マクドやアビバのCMで本来の明るさを見せつつ、歌の方はうまく幅を広げてるよね。今作は何と大御所・財津和夫氏の詞曲(昔松田聖子とかによく曲提供してたけど彼のポップスは一級品)。サビとかもう少し抑え気味でもいいかな、って気がしたけどエバーグリーンさは伝わります。

● 金魚花火/大塚愛
これだけ曲ごとに路線が変わるとレビュー屋泣かせです(^^;)。でも春にサクラ関連、夏にアッパーチューン、そして夏の終わりにしっとりバラード・・・戦略的には上手いとこついてるよね。まさかピアノ弾けるとは思わなかったし。(「さくらんぼ」PVのギター演奏の方が怪しい?)

● 花風/aiko
大塚愛の猛追を受けてピンチかと思ったが、今回はややうるさめのアレンジで結果的にすみわける形に。いかにもaiko的な半音オンパレードはやや影をひそめてるものの、メロディーもほどよく整理されてるし、ライブでの新たな定番曲になる予感が。

● TOP OF THE SUMMER/D-51
またまた沖縄発のボーカルデュオ(絵的にはCHEMISTRYとかぶり大)。「HEY!HEY!HEY!」の大型タイアップを勝ち取ったものの、そのため逆に他局のテレビ露出が遅れて裏目に出た気が。曲は他とかぶらない軽快アップチューンでよくできてただけに、猛暑のうちに勝負したかったな。

● 36度線 -1995夏-/CHAGE&ASKA
スタレビとのコラボはあったもののごぶさた感が強かったふたり。タイトルは東京の緯度にちなんだとのこと。大ブレイク後期からこねくり回したような曲調が多かっただけに、普通にリズムに身を委ねられるこの感じは久しぶりだなあ。ここ何作かの中ではかなりおすすめ。

● 瞳の中のGalaxy/嵐
二宮主演のドラマ主題歌。ジャニーズ勢で普通の歌ものを歌わせたら一番ボーカルが揃ってるのが彼らかもね。今回二宮はギターでも頑張ってます(ここらはSMAPキムタクを意識?)。で、サビで妙な転調するなと思ったら詞曲は藤井フミヤ。こんなとこで要領よく稼ぐとは恐るべし。

● 水曜日の朝/河口恭吾
某番組で「レンタルビデオの店長」「ウェイター」と突っ込まれていた彼。その普通さが魅力なんだけど、今作も「桜」の守備範囲を抜け切れていないのが残念。ストレートなのはいいけど例えば詞に槇原敬之的なひねりを入れるとか、ある種のアクがないと埋没してしまわないか心配。

● Quincy/BoA
約8ヶ月ぶり、韓国から出稼ぎ戻り(?)の新曲。サビからは印象的なんだけど、Aメロのあまり動かない低音の歌唱法が粗くなってる気がするのは僕だけ? アルバムセールスのわりにシングルが伸びて来ないのが(普通逆のタイプに見えるだけに)今後のシングル曲の課題かな。

● あなたあたし/笹川美和
新作としては久々の3rd。よくも悪くも詞が散文調で若干相田みつを感覚が入ってるため、曲を消化しきれない境地にリスナーが置かれる可能性はあり。今まででもっともメジャー調に近くてメロディーは普通なんだけど、個人的にはマイナー曲の方が合ってるんじゃないかなあ。

● シスター/ポルノグラフィティ
メンバーが1減になって再始動1発め。彼らお得意の移民族系フレーバーはするけど、最後まで淡々と進んじゃってます。悪くはないけど個人的にはカラオケうけする華やかなのを期待してたので拍子抜け(^^)。ベスト盤で区切りもつけ、シングルチャートはもう狙わない意志表示か?

● Easy Breezy/宇多田ヒカル
全米発売アルバムのリード曲。知らずに聞いてたら洋楽アーチストのそれと全く変わりなく聞こえるんですわ、J-POPに慣れてる耳には(^^;)。で、どういう位置づけで売ってくつもりなのかさっぱり?です。国内先行発売ってことで海外でコケても日本で稼ごうって保険もみえみえ。

● ハットリ3(参上)/ハットリくん
「忍者ハットリくん」を大胆にもヒップホップにアレンジ(近田春夫プロデュース!!)。まさにリサイクルとはこのことナリ。音は凝ってて面白いんだけど最大の誤算はハットリくんことK取S吾のボーカルだろうな。ここまでラップがヘタだとは・・・映画の興行にも悪影響出ないかな。

● 群青日和/東京事変
椎名林檎はデビュー当初からバンドをしたかったんだとか。で、ソロの時から一種のあざとさ感はあったけど、曲名+バンド名を並べると今回も狙ったなあ、と。曲は亀田誠治氏(メンバーでソロ時代から彼女をプロデュース)色強いね。作品自体の評価より期待先行での買い状態か?

● 嗚呼初恋/3B LAB.★
元19というにはほど遠い音楽性になってしまいました。おまけに「好き好き・・・キミが好き」って小学生の作文じゃないんだから(^^;)。年齢キャリアともに中堅の今、ならではの何かを見せていかないとこれから苦しいと思う。3ピースへのこだわりを捨てて外の音も入れてみるとか?

● WILD ROMANCE/氷室京介
チェッカーズとは違った意味で元グループの復活はありえない気配だけど、音楽的には彼の方が正統に継承してるよね。私生活を全く感じさせないところとか、次世代のオヤジカリスマとして矢沢永吉のあとを目指してほしいもの。毎度な詞の内容はともかく音は今回もカッコイイ!

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