J−POP REVIEW

<CRAFTOWNERより>
 宇多田ヒカルの新曲「Flavor Of Life」が、ひさびさのオリコン3週連続首位、着うたダウンロードはCD発売前に200万件を超えました。もともと実力がある人なので、復活をずっと願っていたのですが、家庭の事情などで心身ともに安定していなかったんでしょうかね。離婚報道とともにふっ切れた感が見えてきたのは、やはり「仕事に生きる」女性として生まれてきた証なのか。安室も最近復活気味だし、女性アーチストの新しい道を開いていきそうな気がしています。

 反今月のラインアップを見ても、いまいち男性陣に迫力が欠けるのは気のせい?(ジャニーズ勢がたまたまいないんですね・・・)

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2007年3月分

● WINDING ROAD/絢香×コブクロ   <今月のイチオシ>
 飛ぶ取り落とす勢いの二組がTVで共演したのがきっかけで生まれたコラボ。アカペラで始まりアカペラで終わるサビの3人ボーカル、ここにこの曲のすべてが凝縮されてると言っていいのでは。コブクロのシングルでは見られない黒っぽいリズム&フェイクが新鮮。特に黒田はルーツミュージックに近いブルース魂を書き立てられて嬉しいんじゃないかな(^^)。共作の詞は無難なところに落ち着いた気もするけど。

● Flavor Of Life/宇多田ヒカル <今月の次点その1> 
 表題曲とバラードVerのカップリングで発売。セールス初動25万枚超えとひさびさに歌姫の貫禄を見せてます。彼女の声にはもともと陰りというかマイナー感が漂ってるんで、このくらいややポップな曲の方がせつなさ度が増す気がする。違和感がある単語も今回はほとんど見当たらないので、歌の世界にもすっと入っていけるし。音域をめいっぱい使ってるように感じさせるメロディーも秀逸。

● Allegro Cantabile/SUEMITSU&THE SUEMITH <今月の次点その2> 
 今作はアニメ版「のだめ!カンタービレ」第1弾タイアップとして、クラシックつながりでの勝負に出てきました。作風的には昨年の「Astaire」以来変わってなくて、ピアノ強弾+ダミ声+突然の転調に行先不明のメロディーという感じ・・・ せめてタイトルくらいはもう少しわかりやすい方向を打ち出すかと思ったが相当頑固みたいです。好き嫌いがかなり出そうなアーチストだな。僕は売れてほしいけど。

● 見えない星/中島美嘉
 NANA名義を挟んでの新曲はひさびさのスタンダードなバラード。「WILL」「雪の華」あたりが好きな人には待ってました、って感じの作品だと思います(僕も含む^^)。サビ高音部の、彼女にしか出せない危うげなファルセットも健在。今回はドラマ主題歌のタイアップありきで、彼女の最近の嗜好からはちょっと外れてるのかもしれないけど、たまにはこういうシングルも出してほしいな。

● 1001 Nights/BENNIE K
 前作「Joy Trip」がカントリー風だったのに続いて今回も民族音楽調。ちなみに今回はサビの合いの手が何だかとってもアラブ系です(1001Nights=千夜一夜ってことか?^^;)。それだけに、1コーラスが終わったあと中だるみ的になる構成が残念な気も。もっとサビの部分を前面に出してノリノリで押してもよかったかな。今後あまりマニアックな方にいかなければいいが(^^;)。

● かけがえのない詩/mihimaru GT
 春公開の「ドラえもん」映画タイアップ。アルバムに企画盤をはさんで久々のシングルということで、どの路線で来るか興味深かったが、hirokoのボーカル主体のミディアムスローに。ヒップホップテイストを間奏部分に閉じ込めたのは、人気が安定するかどうかの勝負作で安全策を取ったためか、それとも映画にあわせてのことか。ハードルはひとまずひとつ越えたようです(^^)

● モザイクカケラ/SunSet Swish
 現在のJ-POPシーンには数少ない「ロックではなくポップス」を歌えるバンドの新曲。出世作「マイペース」ほど売れ筋を狙ってなくて、「夏が来れば」ほど意表も突いてなくて、彼らの音楽性がストレートに出ている佳曲だと思う。歌詞詰め込み型のバンドが主流な中、丁寧にメロディーを積み上げていけばそこそこ残れると思うけどね。ちなみに今作はアニメタイアップの力も借りてTOP10入り。

● PLAY THE GAME/ロードオブメジャー
 オリコンチャートでは「親愛なるあなたへ・・・」以来のTOP10入り。いつものバンドサウンドながら、バックにデジタル音が入ってたりとややポップ寄りの作品か。タイアップがあり(NHKアニメ「メジャー」OP曲)コンセプトが明確だった分こねくり回してない感じがよかったのかな。でもボーカルスタイルは感心するくらい変わってないので、同じ曲に聴こえる人には聴こえるかも(^^)。

● 春風/ゆず
 ユニット単体名義としては約1年ぶりの新作。あえてこの時期に、初期の作品、アコギ主体という原点回帰的な方向性を打ち出してきたのは、コブクロやWaTなどの2人組ユニットに対する先輩としての答えなのかな? 彼らとは声の質感が全く違うので、食い合いになるというよりはむしろいい刺激になってる気がしますけどね。葉加瀬太郎フィーチャー、テレビ出演などの新境地も。

● 君に贈る歌/小池徹平
 WaTとしての活動を一時休んでそれぞれソロ活動開始の第1弾。第一印象は・・・そこらのジャニーズ系よりよっぽどアイドルっぽいつくり(一応本人詞曲だけど)。テレビ出演の時の緑のギターが気になって仕方ありません(一回は衣装もお揃いの緑だったのにはそこまでやるかって)。で、曲はWaTとあまり違いがわからないんですが。もうこれはファンのための歌ですね(^^;)。

● てんやわんやですよ/クレイジーケンバンド
 フジ系「今週、妻が浮気します」主題歌。彼らの曲がドラマ主題歌とはね・・・と思ったが、内容がコミカルに徹してる&ちょっと大人向けってところで相性が良かったんでしょうね。オリコン初のTOP10入り。曲はタイアップを意識しつつもサウンド面では完全にCKBの世界を貫いてます。だからこれをきっかけに他の作品に入って行っても違和感ないと思う。ちなみにC/Wも笑えます。

● CHU-LIP/大塚愛
 こちらもドラマ主題歌。ミディアム→2作バラードと続いたので、「さくらんぼ」「SMILY」系統のアップテンポで来たのは順当なところ。だがこの歌、「CHU-LIP」♪のところの自称「ピロピロダンス」といい、ラストの「なぞ 遺伝子」といい、ちょっとハメ外しすぎでないかい、という気が。ここまでリフレインされるとちょっと引いてしまうのは僕だけ?(ジェネレーションギャップかもしれないけど)

● 君の好きなとこ/平井堅
 哀歌(エレジー)から短い間隔でのシングルリリース。80年代歌謡ポップスを意識したというコンセプトは痛いほど伝わってきます。どうしてもこっち路線の曲やりたいのかな。「POP STAR」「バイマイメロディー」とすでに結構続いてるし、そろそろ終わりかと思ったのに・・・ 詞の言葉遣いとかモロ槇原っぽい。せっかく稀なる声の持ち主なんだからそろそろR&B路線回帰を熱望したい。

● My Love/川嶋あい
 07年版「あいのり」主題歌。彼女といえば弾き語りのイメージが強かったから、オーケストラヒットのアレンジに詰め込みの歌詞はかなり??な部分多かったです。Bメロが特に忙しく感じる。どうしてもアップテンポを、ってタイアップ側からの要求が強かったのかな、と裏事情を勘繰ってみたり。今までのあいのりSONGの中では、個人的にはあまり感情移入できない曲だなあ・・・というのが感想かな。

● 制服が邪魔をする/AKB48
 うーん、ここまで来ると理解しようという方が無理なんだろうか(苦笑)。秋元康が仕掛人のアキバ発アイドル集団の新作。タイトルからして「セーラー服を脱がさないで」の焼き直しじゃん、って当時のおニャン子クラブを知ってる僕なんかは思ってしまう。今作で自己最高位を更新したみたいだけど、モーニング娘。のように全国区になるかどうかは微妙。時代背景からしてプチバブルなところも似てるしねえ。

● O.K.Funky God/鈴木亜美 joins Buffalo Daughter 
 前作「Like a Love?」で大塚愛と組み勝負に出たがいまひとつ結果が出ず、その後の動きが待たれていた彼女。半年強ぶりの新曲はコラボ3部作ということで、新進バンドやヒップホップ系ユニットと組んでいてその第1弾。ただあまりに実験的すぎて・・・彼女の声は「歌」というよりも一素材として扱われているよう(ちょうどコピーペーストのイメージ?)チャートもやはり振るわず。

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