J−POP REVIEW

<CRAFTOWNERより>

 5月分と言いながら大半が4月に書いたレビューになっています(^^;)。どこかで修正が必要になってくるかも(記事の数を減らせばいいんだけどね・・・)

 レビューを書いているときにはそうでもなかったけど、徐々に「いいかも」度が上がってくる曲が月1、2曲は出てきます。片やイメージどおりの十八番バラード、片やソロ活動でまさかのロック色という対照的な2曲ですが、今月の柴咲&ウエンツがまさにその好例でした。あと、mihimaru GTはこのシングルでようやくセールス的に下げ止まったかと思ったら、ベスト盤が予想以上の大健闘。同時期に邦楽のリリースが少なかった幸運はあったものの、こういうタイミングも人気アーチストには必要なものなのかもしれないですね。
 次月のレビューにはもっとすごいメンツが早くも控えています(^^)。

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2007年5月分

● ひと恋めぐり/柴咲コウ   <今月のイチオシ>
 今月発売のアルバムに向けて結構短い間隔でシングルを発表してます。今回は何と昼ドラ主題歌。話題の原作本発映画とかドラマなど、今までかなりタイアップを選んでたように見えたのでちょっと意外でした(苦笑)。で、曲はオーソドックスなバラード。変に3連やジャジーな方向に走るよりこっちの方が僕は落ち着くなあ(でも凋落傾向に歯止めをかけるため背に腹は変えられず、という見方もできるんだけど^^;)。

● Awaking Emotion 8/5 /ウエンツ瑛士 <今月の次点> 
 本人主演映画「ゲゲゲの鬼太郎」主題歌ということで、今回は小池ではなくこっちの方がTV等でのプロモメインになってます。で、小池ソロの時はWaTとの違いがさっぱり分からなかったんですが、このくらい新境地に挑んでくれると逆に清清しいですね。ウエンツのいい意味で硬派な部分も見えてきたし(相変わらずトークはタレントそのままだけど ^^;)、音と声と映画の内容との相性とか抜きで、これはこれでアリだと思う。

● 花/中(あたり)孝介 
 奄美出身のボーカリストのメジャー3rd。森山直太朗チームの楽曲提供サポートを受けて自己最高のTOP20入り。どこか中性的な声、元ちとせに通じる島独特のこぶし、ちょい平井堅的彫りの深い顔・・・好き嫌いがはっきり分かれるタイプだと思う。あとアップテンポの歌もたぶん合わない(苦笑)。でもこのくらいの不器用さが逆に、今の音楽シーンでもっと光が当たってもいいアーチスト。売り出し方を今後間違えなければ・・・

● 鼓動/GLAY
 阿部寛主演映画「大帝の剣」用に書き下ろされた新曲。たまたま試写会で映画も見たけど、内容と歌詞がすごくリンクしてました。サビのメロディーラインなど随所にいい意味での手グセが出てるし、ストリングスとの絡みも壮大感が出てます。ただ3連リズムのミドルテンポってバンド的には位置づけが難しい・・・ファンも歌い上げるバラードかスピード感あるアップテンポを求めてるだろうし、今回はあくまで実験作か。

● GHOST/BEAT CRUSADERS
 相変わらず高速テンポにシンセがウインウイン鳴ってるイントロにピコピコ音が走ってるサビ。でも「DAY AFTER DAY」あたりに比べるとシングル的キャッチーさには欠けるかも。メジャーシーンで一定の認知はされたという目標達成の表れなのかな? ま、 ELLEGARDENあたり含めて全英詞曲のバンドがこうやってチャートの常連として顔を出すことだけでも数年前には考えられなかったからね。

● FUNKY TOWN/安室奈美恵
 前作のドラマタイアップから再び洋楽R&Bフレーバーに戻りました。やっぱりこの路線があくまでやりたいのね。ほとんど歌詞は聴き取れないんで、リズムとダンスで楽しむしかない、ってのが今の彼女の作品に対する印象(^^;)。淡々とリズムを刻む中、で3連のベースラインがめまぐるしく動く小節がアクセント的に入っているのが結果オーライで◎。オリコン最高位3位は大健闘か。

● パンキッシュ☆/mihimaru GT
 前作「かけがえのない詩」がTOP10入りし、安定期に向かいつつあることで、彼女ら(特にmiyake)のルーツであるパンク色を強めた曲をブレイク後初めてシングルに。「気分上々↑↑」と違いMCもラップというより掛け合いに近い感じになってます。サウンドはひねってないORANGE RANGEあたりの感触に近いかも。ひととおり手の内を見せたことで、しばらくは人気キープできそうな感じになってきたね。

● ルキンフォー/スピッツ
 昨年の「魔法のコトバ」以来の新作。草野氏の詞は相変わらずぶっ飛んだ単語が思わぬ流れで出てきてるが、音的には一時の反抗期的実験色がなくなって、良くも悪くも正統派。ギターの音は実はすごいノイジーだけど、整然と敷き詰められたじゅうたんのようで、その上を草野氏のボーカルが歩いてる感じ。かなり地味だからセールス面はどうだろうな・・・彼ららしいマイペースさを感じます。

● ひかりのまち/TOKIO
 前作「宙船」の中島みゆきに続いて今回は甲斐よしひろとのコラボ。めったに人に曲を書かない人とのタッグなんでビックリしました。聴くからに甲斐作品の個性が強すぎるところはあるけど、バンドの男らしさを映し出すのには成功していると思います。特にバンドの演奏がタイトだよね。臨むべくはもう少し長瀬のボーカルから粗さが消えるといいんだけど。力強いのと少し違うような気が・・・

● Cry Baby/SEAMO
 「ルパン・ザ・ファイヤー」以来ソロ名義ではシングルの間隔があきました。今作は「クレヨンしんちゃん」映画タイアップ(タイトルがモロそれ絡みなのがわかりやすすぎ^^)。やはり「マタアイマショウ」の成功体験から抜け切れなかったのかなあ、と言うのが正直な感想。「しんちゃん=下世話なこと言っても憎めないキャラ」に相通じるものがあっただけに、最大限に有効利用すればよかったのに、って思う。さてセールスは?

● 桜日和/星村麻衣
 しばらくチャートから消えていたので「急にどうして?」と思ってたら、SONYさんお得意のアニメタイアップでした。でも彼女の作品って、聴く時期をあえて選ぶとしたらやっぱり春なんだと思う。今回はいい意味での弾き語りっぽさが引っ込んで、ウタモノとして完成度が高い作品になってます。声質もふくよかさが増してきたし、ロックっぽいアプローチよりポップスど真ん中で行った方がいいと思うなあ。

● スケアクロウ/the pillows
 昨年ミスチルとツアーを回ったりと注目度の上がってきた実力派バンド(最近中堅どころのバンドが次々浮上して来てますね・・・)。C/Wにミスチルのカバーが入ってることも好セールスに影響してるんだけど、ちょっと吉井和哉入ってるボーカルは意外と金属質でなくて比較的聴きやすかったです。本当はもっと激しいタイプの曲がメインのバンドだと思うけどね。

● ズッコケ男道/関ジャニ∞
 全都道府県ツアーなど、これまでのジャニーズにない独自路線を突っ走る彼らの新曲は、またしても関西人的ノリツッコミ満載。もはやどこからが事務所戦略でどこからが彼らの地でどこからが天然ネタなのか、僕にもわからなくなってきました。このベタ&わかりやすさは今のJ-POPではある意味貴重かも。「きばってこーぜ〜」のフレーズがぐるぐる回って離れません。歌詞のとおり振り切ってます。

● ハロー・ハロー/Superfly
 愛媛県出身の男女2人組ユニット。洋楽をメインバックグラウンドに、邦楽的味付けをほどこしたそのさじ加減はなかなか。メジャーデビュー曲ということで適度に整理されたメロディーや歌詞にも、確立された構成力を感じます。LOVE PSYCHEDELICOみたいに、大化けはしないけど曲を聴いたら一発で誰の曲とわかるところまでは進化しそうな何かを感じました。しいていうならビジュアル的にどうか(爆)。

● 夏風便り/RAG FAIR
 1年ぶりのシングルは久しぶりにフルアレンジの爽やかなポップス。昨年の「降りそうな幾億の星の夜」といい、ゴスペラーズあたりとは全く違うカジュアルな心地よさを楽曲に織り込むのが巧くなりましたよね。ただ、アカペラグループとしてブレイクした宿命か、アーチスト名を伏せられると一瞬「誰の曲?」って思う瞬間も。映画タイアップなど、曲を通して聴いてもらえるタイアップでの再浮上に期待。

● 風模様/佐藤竹善 
 2003年以来新作が出ていないSING LIKE TALKINGボーカルの、シングルは1年半ぶりとひさびさの新作。ざくっとした感じのアコースティックな音はタイトルのイメージどおり。ある意味特別なことはやってないようです。コラボやカバー作品が多かったりで、彼の中で、ソロとして新作をレコーディングするということは、音楽活動の中であまり大きいポジションを占めてないのかな?

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