J−POP REVIEW

<CRAFTOWNERより>

 今回は気がつけばほとんどが男性アーチストばかりになってました。ちょうどこの時期、avex系女性アーチストのシングル端境期ということもあると思うのですが。

 最近アニメ関連や声優系アーチストの曲が登場週だけ上位に来て急落するケースがたびたびあって、レビューする曲に結構悩むことがあります。逆に同じ週に大物アーチストの新作がぶつかることもあるんだけどね(^^)。ちなみに6月分といいつつほとんどが5月レビュー分なので、6月分はPART2に続きます!

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2007年6月分(1)

● 未来〜風の強い日に生まれたソネット〜/森山直太朗   <今月のイチオシ>
 森山ひさびさの新曲は日韓合作映画「初雪の恋 ヴァージン・スノー」主題歌。今回映画の淡い世界に寄り添って曲を書いたせいか、いつものアクや力入りすぎ感がなくいい意味でラクに聴けます。ボーカルも心持ち優しいめだし。サブタイトルがやたら長いのはいつものご愛嬌だけど(苦笑)。あとなにげに笹路氏のアレンジがいい仕事してるのかもしれない。この人、バンド系からフォーク、ニューミュージックまでホント幅広いね。しばらく森山から敬遠してた人にこそおすすめ。

● また帰るから/アンダーグラフ <今月の次点> 
 うーん、どうしちゃったんだろ。すっかり地味地味になってしまったアンダーグラフだが(もともと「ツバサ」のような曲が例外なのかもしれないが・・・)、今作の詞、あまりにさびしすぎ(苦笑)。ここまでパーソナルで自分や相手の弱いところもさらけ出してる曲自体が貴重だとは思うのだが、聴いていて東京中心でのメジャー活動にちょっと疲れてるのかな、って余計な心配をしてしまった・・・リズムもはねてるようで相変わらず重いっす。そこも含めて僕は応援したいけど、今回チャート上位にはまったく現れず。

● しおり/Aqua Timez 
 今回は某清涼飲料水CM曲。ひとつ前はGOING UNDER GROUNDが2,3曲タイアップしてたりして、彼らの抜擢はなかなか目のつけどころがいいと思いました。で作品ですが、ちゃんとCM仕様に爽やか度を上げてきたところあたり、若手とは思えないしたたかさを感じました。相変わらず歌詞の詰め込み度&音の乗せ方は新世代って思ったけど、メロディーは整理されているので以前の曲よりカラオケでは歌いやすそうです。しかし175R・SHOGOのボーカルにますます似てる気がしてきた・・・

● ダイジョウブ/小田和正
 NHK朝ドラ「どんと晴れ」主題歌として半年間オンエア予定、2年ぶりの新曲。どこをどう切り取っても小田節炸裂なのはもう仕方ないとして(苦笑)、どちらかというと高音張り上げが少なくアレンジも控えめなのは毎朝聞く人への配慮あってのことか? ゆずおだ、KAT-TUNへの楽曲提供に、今回PVでも思わぬ映像を見せたりとサービス精神旺盛なだけに、もしかして今年の紅白の目玉・・・なんて考えたりもしたんだが。

● 蛍/レミオロメン
 前作「茜空」もずいぶん難しいところへ行っちゃったなあ、という印象だったが、今回はさらにそれを突き進んでしまったか・・・ 昨年の「アイランド」新曲変則発売あたりから、メッセージを伝えたいという思いばかりがどうも先行していて、リスナーが置き去りにされちゃってる気がするんですよね。あと、藤巻のボーカルが相変わらず粗い。途中で「RUN」の方にテレビのプロモは重心を移し変えたようだけど、この曲は映画の世界とよほどリンクしてる、とかじゃないと心地よく聴けないなあ、というのが感想。

● 空の奇跡/CHEMISTRY
 今年初の新曲は、再びカップスープのCM曲(あの盗作騒ぎに巻き込まれた例の曲のあとがまということで)。直近何作かよりアップテンポで、見た目含め爽やかな印象にシフトを図っているのは正解だと思うのだが、なぜかテレビ等の露出ほとんどなし・・・ ツアー等スケジュールの関係か、それともトーク中心の音楽番組には呼ばれなくなったのか、本人たちが出る意志がないのか。多くの人の耳に触れられないままチャートから去っていったのが残念。

● HOWLING/abingdon boys school
 TMR西川をボーカルとする新バンドの2nd。TMR後期からかなりハード路線の生音に移行していたんで、非常にいい環境で自分がやりたい音楽をやれてる、ってことだと思います。楽器隊メンバーもつわものぞろいだし。ただ、アニメタイアップも取り付けて上位にランクインして入るんだけど、バンド名といいファン層の広がりは期待すべくもないかな、という印象も。年を取るとともにおとなしくなっていくロッカーが多いんで、彼にはそのへんの壁をぶち破ってもらいたいと個人的には思います。

● 悲しみトワイライト/モーニング娘。
 吉澤ひとみ卒業シングル。グループとしてはTOP10入り記録とか更新してってるんだけど、もうメンバーが2回転くらいしてる?(苦笑) 最近はベタな歌謡ロックにいくことが多くなってる気がするけど(今どき日本語+カタカナってタイトルも珍しいよね?)、ま、他の誰もやっていないから幸い残っているというところか。歌は悪くないっすけどね、今後音楽番組に出てトーク仕切れるメンバーいるんだろうか・・・

● 女子たちに明日はない/チャットモンチー
 前作「シャングリラ」で、その変化球リズム&垢抜けなさ具合が逆に注目された徳島出身のガールズバンド。勝負作はこっちに来たか・・・彼女らにはある意味、「女子たち」の代弁者を高らかに歌ってほしくなかったなあ、というのが正直な印象。今のポジションなら、多少強烈なこと歌っても「フツーの女子の代表」でいられたような気がするからなあ。セールス面も微妙だったし、彼女らに明日はあるのか?

● BABYLON/リュ・シウォン
 韓国勢ではパク・ヨンハと並んで最後までしぶとく粘ってますが、今回はびっくりしました・・・DJ OZMAが歌い出してもおかしくなさそうな曲調だったので(苦笑)。新境地開拓は評価するけど、やっぱり声といいルックスといい、かなり合ってない気がするなあ。『いいんじゃない〜ダメじゃない〜♪』、それと濁点の多い歌詞がやたら気になる。うーん、グルグル頭をめぐって、あとの歌の内容が全然入ってかない(汗)。

● Here's Come Back!!/nobodyknows+
 メンバーMCが1名脱退し、5人で再スタートした彼らの1年半ぶりシングル。重心の低いバックトラック、ラップの最中はほとんど息継ぎの間もない構成、ハードな曲調は彼らの本領発揮。だけど、いかんせん彼らが休んでいるうちにメインストリームは別のところに移っちゃってるんだよね・・・ この世界でも常に新作を出し続けていないと、特に若手には厳しいご時世ってちょっと普通じゃないような。曲は結構好きですよ(^^)。

● WINNER/吉井和哉
 元バンドボーカルと言うと、バンドの時とは意図的に違う方へ違う方へ音楽性を振って無理をしてしまうケースが往々にしてあるんだけど、彼の場合は大人の語り手かつ歌い手として、派手さはないながら自分の道を切り開いていってる印象ですね。今作もタイトルから相当アッパーなモノを想像したんだけど、地に足がついたメッセージは若手バンドには出せない味だと思います。露出は少ないながら存在感があることにも納得。ちなみに同年代なんですよね(^^)。

● Sweet Impact/BoA
 本人出演の化粧品CMタイアップ曲。分類的にはビートがきつい+メジャー展開の中に入ります(かなりひさびさかも)。ただ「メリクリ」にしろ「Winter Song」にしろ、バラード系の曲に比べると初動、トータルセールス自体いまひとつなんですよね。もひとつ言うとTMR西川みたいにだんだん「吠える」ボーカルになってるのが気になります。女性でこれって同性からの支持を考えるとどうなんだろう?

● 情熱A Go-Go/ウルフルズ
 15周年ベスト盤をはさんでレーベル移籍後第1弾シングル。かといって、特に変わってることをやってるでもなく、彼らの原点に回帰したストレートな8ビートを展開しています。相変わらず汗が飛び散るようなトータス松本の自由奔放なボーカルと、言葉のちょっとした乗せ方とかはさすがベテランの技だと思うけど。タイアップ等の薄さを考えるとTOP30入りは立派じゃないでしょうか。

● ×〜ダメ〜/タッキー&翼
 うーん、前作「Ho!サマー」、その前の「venus」から、歌詞の意味を真剣に考えるとわけわからん楽曲が続いてますな〜 今回も「ダメ」のサビ連発に両手を上に小刻みに指差すような振り付け。ややタレント寄りになってきててオーラの薄い翼はともかく、正統派美青年のタッキーは同世代〜後輩のNEWSやKAT-TUNがちゃんとした曲をあてがわれている中、何でオレだけって不満ないんだろうか。それだけデキタ人間なのか?(苦笑)

● イカSUMMER/ORANGE RANGE 
 ついに週間チャートではモー娘。にも抜かれ、TOP10入りも1週で終わったレンジの新曲。恒例の夏ソング「お願い!セニョリータ」「チャンピオーネ」の路線から外れてないんだよね。相変わらずノーテンキな女性コーラスに、今回歌詞はもっと支離滅裂だし ・・・個人的に前のMC3人が強すぎて、楽器隊の2人にもう少し光が当たるようにしてほしいな。最終的に音楽的作品としてのカギはココにあるような気がするんで。

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