J−POP REVIEW

<CRAFTOWNERより>

 今月は6月分PART2ということで、ひさびさに活動を再開したバンドやアーチストからからニューカマーまで幅広く揃えてみました。出身も東北に縁のあるグループから南は九州、果ては海外まで(^^;) しかし韓流アーチストに限らず、外国人が日本語でJ-POPを歌うことがめずらしくなくなっちゃいましたね。逆に邦楽アーチストでも平気でハーフとかクォーター、あるいは海外在住が長いケースも増えたけど。

 来月取り上げる予定ですが、MONKEY MAJIKなんかは国籍混成バンドだし、そのうち洋邦の境目なんてどうでもいい時代が来るのかもしれないですね(^^)。

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2007年6月分(2)

● 鱗(うろこ)/秦基博   <今月のイチオシ>
 昨年11月にメジャーデビューした弾き語り系シンガーソングライターの2nd。スキマスイッチ、スガシカオ、山崎まさよしらが所属するオフィスオーガスタのイチ押し新人で、早くもTOP20近くまで浮上してきました。作風的には上に挙げた3組ほどの強烈さはないけど、その分とっつきやすいかも。デビュー当時気になった線の細さが今回感じられなかったのは、今回東京事変などのプロデューサー・亀田誠治を迎えたことにもよるのかな? 男性ソロ冬の時代なだけに、夏フェス後あたりの大化けに期待。

● everyhome/鬼束ちひろ <今月の次点> 
 2年半あまりぶり、待望の復帰作はピアノ1本のバラード。しかもあの小林武史プロデュースとしても話題に。復帰すらないのかな、と思っていたファンにとっては、あの声あの歌が聴けて、しかも前作「育つ雑草」のような「どうしちゃったの?」って曲じゃなかっただけでもほっとしたんですが(あれはあれですごかったけど)、何か本調子じゃない物足りなさが。ミックスのせいもあるんだろうけど、ピアノの音に声が負けてる感じ、全体に硬質で微妙な抑揚が聴き取れない質感・・・今後に期待したいです。

● 恋しよう♪/リア・ディゾン 
 「グラビア界の黒船来航」なんてよくわからない命名をされてしまった彼女、デビュー曲「Softly」の時は多少ご祝儀票もあるのかな、と思っていたけど、今回の曲を聴いてかなり本気かも?って感じました(^^)。前作と変わってアップテンポ、でもバックは電子音の軽めのつくりで、彼の細い声質を潰さないような工夫がちゃんとできてるんですね。逞しくなりすぎたBoAやいまいちキャッチーになりきれない加藤ミリヤあたりの後に十分入っていけそう。2作連続オリコンTOP10入りも納得の出来です。

● endscape/UVERworld
 いろいろあった2ndアルバム発売から初めてのシングル。ロックに多少デジタルっぽさをかぶせたサウンド、一聴してそれとわかるTAKUYA∞のボーカルという、バンドの音のカラーはかなり固まってきてると思う。今回はサビと大サビの間で低音域をうまく使っているのも新境地。一時期よりラップ(というか音階のないフレーズ)が減っているのも、他のバンドと違うポジションを模索してのことなのかな。1stアルバムくらいまでは心配したけど、しばらくTOP10の位置はキープしそうな気がします。

● Water Me/BONNIE PINK
 今回はドラマ「私たちの教科書」タイアップ。ちなみにドラマ書き下ろしは初とか。ただ、タイアップがあっても売れ線に行かないところ、相当頑固とみました。10年のキャリアがなせる業なのかな? 音階にブルーノートというか、半音下げのヘタすると陰ありまくりな進行が目立つんだけど、そこは構成で過剰にならないよう乗り切ってます。あと「Water Me」=自分に水をやる、潤すって意味らしいけど文法的に正しいの?って疑問も蹴散らすくらいの自信満々のボーカル。今回も「Me」の音乗せのタイミングがすごく気になる・・・

● SUMMER TIME LOVE/EXILE
 かなり短い間隔でリリースされた夏ソング。ORANGE RANGEといい、5月に夏ソングって地球温暖化の影響はあるとはいえさすがに早すぎる気がするのだが・・・ で、曲はバックトラックがほとんど「Choo Choo TRAIN」(カラオケでまんま歌えそう^^;)、アップテンポだけど本人曰く「エグキャッチー」というほどのインパクトを今回は感じなかったなあ。確かにここんとこ季節感を結構意識した曲出してるのは新たな試みなんだろうけど、そうなると次は最も似合わなさそうな「秋」とか?

● ジャスミン/V6
 関ジャニ∞の台頭や嵐の好調などで、ジャニーズ勢では影が薄くなりつつある彼ら。今回の新曲も両A面、タイアップつきまくりと万全の体制のはずが、初登場1位を獲得するのがやっとの状態。曲は普通にいいんだけど、この「普通に」というのが熱烈なファンをひきつけない最大の要因なんだろうか・・・このところ穏やか&ハッピーなPOPS路線が続いてるが、個々の活動を見てると年相応じゃなくなってきてる部分もあるので、再びアーチストからの楽曲提供に振ってみるのもひとつの策だと思うが。

● 銀色の空/redballoon
 アニメ「銀魂」タイアップでこれまた突如(2度目の)TOP10ヒット。でもってタイアップが外れると急降下、ってのが何ともさびしいところ・・・ 兄弟ユニット、2人組、楽曲的には結構ストレートのポップロック・・・悪くはないんだけど、まだどれも個性として生かしきれていないような気がする。同じタイアップ組のDOES、2人組ではだいぶん先輩のsurfaceあたりとかぶる部分も結構大きいし、楽曲面を支えている本間氏の力によるところも大きいと思うので。V面はいいし、UVERworldのように化けてくれると面白いけど。

● Neva Eva/島谷ひとみ
 相変わらず路線迷走中の彼女。今回は前作のロック調から一転してスカリズムに(タイトル見てラテン回帰かな、とちょっと期待したんだけど・・・) しかもオフィスで踊りまくるPVのコスチュームは倖田來未の「Butterfly」とかぶって仕方ない・・・ 最近ブレイク中の高杉さと美「旅人」がむしろもともとの彼女の曲っぽかったりで、もともといた席も埋まりつつあるし、今後どうするんでしょう。詞曲も書いてないし、声にすごく特徴があるわけでもないし、優等生よりで来たツケがここにきて一気に出て来てる感じです。

● SEVENTH HEAVEN/L'Arc〜en〜Ciel
 約2年ぶり、バンド活動再開第1弾シングルはHyde作詞曲のアッパーなナンバー。相変わらずダークな雰囲気が漂ってるあたり、ソロ作との違いが分からない部分もあるんだけど、四つ打ちのリズムなど、アレンジ面で変化をつけてうまくバンドの音にずらしている印象ですね(リミックス好きのyukihiroあたりの嗜好か?)。ファンにとっては待ってました、それ以外の人にはイメージどおりの曲ってところでしょうか。ちなみにタイトルは「至福(の場所)」の意味。詞の世界もこのへんをぐるぐる回ってるような・・・

● JUBILEE/くるり
 昨年ベスト盤発売、ドラムが脱退し2人組になってから初のメジャーシングル。もともと岸田の色が濃いバンドではあったのだが、今回はウィーンでレコーディング、弦楽器を大胆に取り入れた音になってます。まったり感は相変わらずだけど、初期の宅録的マニアックさはなくなってるかも(良くも悪くもそこが彼らの個性だったという見方もできるんでね・・・) Cocco復活のきっかけとなったSINGER SONGER、リップスライムとのコラボなどを経て、メンバー間に目指す音楽の変化がかなりあったのかな。

● 永遠の翼/B'z
 ピアノから静かに始まり、サビに向かって徐々にテンションが蓄積され、「永遠の〜」でいつものロッカバラードに・・・っていう、B'zバラードを絵に描いたような曲。良くも悪くもサプライズなし、あの石原都知事総監修の映画用のオーダーメード作だとしたら、これほどプロの仕事はないなあ、って印象です。でも個人的には、アップでもスローでも鋼のように強い方へひた走る彼らの曲はもういいって感じですけど。少なくともボーカルスタイルに大きなチェンジがない限り、ファン層は広がらないだろうな。

● 愛唄/GReeeeN
 全員が東北の現役歯大生によるユニット(最近プロフ見たらいつのまにかバンド→ユニット、しかも覆面って枕詞まで・・・^^;) なぜかこの3rdが大ブレイク、今年最初の新人大穴となりそうです。声はsacra、言葉の乗せ方はFUNKY MONKEY BABYS、でもってこの曲のサビはモロ槇原敬之が垣間見えたりと結構ポップスミクスチャー状態なんですが、逆に今の若い世代のポップスっていうとこいういうものが普通に最大公約数なのかもしれないですね。早くテレビで見てみたいけど学業専念?

● 明日晴れるかな/桑田佳祐
 5年ぶりソロ新曲、フジ月9主題歌、そして若干マイナー系の泣きバラード。売れるなという方が無理な組合せだけど、おそらくドラマ主題歌の厳しいオーダーにちゃんとあわせてきたところはさすがベテランの業か(最近小田和正にしても中島みゆきにしてもこのへんの底力はすごいなと感じる)。コードやメロディー進行など手グセ出まくりだし、最近のサザンとの違いって何?とかいろいろいちゃもんつけたいところがあるんだけど、手堅さで言ったら文句ありません(^^;)。最後に子供を大量投入してるところもずるいなあ〜

● My Generation/YUI
 大ブレイクの2ndアルバム後初シングルは両A面扱い。で、「My Generation」はドラマ「生徒諸君」タイアップのとおり、従来のYUIのイメージの「大人のレールからちょっと外れたティーンの声を代弁」路線に戻ってます。サウンドは「Rolling Star」ほどロック寄りではないけどマイナーのアップ調。メロディーとか構成は必ずしもキャッチーじゃないつくりだし、テレビ出演のパフォーマンスなどまだ粗いなあ、と感じるんだけど、それも含めて彼女にしか出せない個性になっていってる気がします。これも勢いですね(^^;)。

● 疾風迅雷〜命BOM-BA-YE〜ODJ OZMA 
 おそらく9割方の人が「年末の紅白を最後にやめとけばいいのに」と思ったDJ OZMA。2年めの1作目は何とあの猪木の入場テーマソングを「逆輸入サンプリング」(?)っていうよくわからない内容に。で、K-POPにすごくこだわってるようなんだけど、結局彼はこの活動で何がやりたいのか? きし・・・(いや、某バンド)の事実上活動休止を犠牲にしてまで続ける意味がどこにあるのかなあ。今だによくわからない(苦笑)。ちなみにまた「E.YO.NE」という人を食ったようなタイトルの新曲出るようです・・・

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