J−POP REVIEW

<CRAFTOWNERより>

 この夏は異常にコラボが多いです。今月もグループ魂に伊藤由奈を取り上げましたが、他にもGolden Circleのユーミン&ゆず、KREVAとスピッツ草野や久保田利伸、COLORSと加藤ミリヤなどなど。レコード会社をまたいでのリリースだったり、憧れのアーチストやその道の大先輩との共演などパターンはさまざまですが、普段見られない顔が発見できる点では面白い作品が多いですね。

 あとは今月イチオシに取り上げた中川翔子、リア・ディゾン、水樹奈々など、アニメ声優やグラビア界などからも女性ボーカルを中心に続々新顔が登場。もう少し息が長いヒットになってくれればいうことないんですけどね。

 週間チャートと一足早いレビューをお届けしているメルマガ&ブログの方もチェックしてね。登録はタイトルをClickしてどうぞ!
 「こぼうずのJ-POP週間チャート」(メルマガ)
 「日刊J-POPレビュー」(ブログ)


2007年7月分

● 空色デイズ/中川翔子   <今月のイチオシ>
 しょこたんの新曲は何とロックアレンジのポップス。アニメタイアップ曲としては普通にあるパターンだけど、今まで聖子風だの声優系だの、って作品ばかりだっただけに、ここまで王道で来られてびっくり。でも普通にカッコいいです。まだ彼女の個性が出てるところまではいかないけど、ちょうどウエンツの先日のソロがWaTのイメージを覆してくれたのと似た感触かな? オリコンチャートも初登場3位と大きく飛躍。テレビ番組で見てみたい!

● また君に会える/ケツメイシ  <今月の次点> 
 エビちゃんこと蛯原友里のCM曲&プロモコラボでも話題になっている今年のケツメ’s夏ソング。系統としては「夏の思い出」や「男女6人夏物語」の方に入る、露出はあるけどある種安心して聴ける曲。ま、歌詞は相変わらずフルフルに詰まっててカラオケで歌うには大変そうですけど(苦笑)、BGMとして流れると思わずリズム打っちゃう感じですね。曲の安定感はさすが。そろそろアルバム待ち遠しいんですけど(^^)。

● Mahaloha/伊藤由奈with Micro of Def Tech 
 今年に入って2作めのシングルは活動休止中のDef Tech・Microとのコラボ。彼、髪をバッサリ切って人のいい兄ちゃん風になってたので、最初全く気づきませんでした(苦笑)。で、楽曲面でもこれまでのバラードかダンスビートに分類されない風通しのいい聴き心地。アルバムはヒットしていたもののシングルは手詰まりだっただけに、タイトルの造語に象徴される、ハワイ風味満点の軽快なポップスで新境地が開けそう。

● 御利益/米米CLUB
 昨年再結成→活動継続を宣言した米米の今年第1弾シングル。映画「憑神」タイアップということで、どこかまつりばやしをイメージするリズムと「ごりやくっ!うぉ〜」というフレーズ(合いの手?)が耳から離れません。こういう一種おふざけの曲を大真面目にやっても許されるのが、彼らの特権と言えば特権だよね。ただ、個人的には解散撤回しなかった方が・・・いつまでもハイテンション路線も続けられないだろうし、どうするんでしょう。

● きみにしか聞こえない/DREAMS COME TRUE
 同名の映画主題歌(サントラも彼らが手がけています)。前作「大阪Lover」と打って変わってミディアムスロー、彼らの曲にしてはとりたてて意図的な盛り上げどころが少ないように感じる曲ですが、その分映画にかなり寄り添った内容で相乗効果は予想以上にあるかも。ラストへの持っていき方にゴスペル的なものを感じるのが「らしい」といえばらしいですけどね。高音域だけで勝負していないところもめずらしいし、それでも自信を持って送り出せるところに彼らの状態の良さが出てるかも。

● RETURNER〜闇の終焉〜/Gackt
 前作「野に咲く花のように」のアコースティックな音から一転して、彼の美学全開とも思えるハードなロックチューンに。和太鼓や笛のような和風アレンジを施しているのは、今出演中のNHK大河ドラマ「風林火山」にかぶらせた一種の作戦のようにも思えるけど(苦笑)・・・ 相変わらず詞のフレーズがロック歌手のそれと思えないくらい普通です。一般ウケは難しいかな、とも思えたこの曲でオリコンチャート初の1位獲得。

● 喜びの歌/KAT-TUN
 まだ4thシングルなんですね。もう4,5年経ってる感じすらするけど・・・ 田中主演のドラマ主題歌、内容にちなんでイントロに汽笛?の音が入っているというわからないおまけつきですが、今までのシングルでは一番普通にロックで、アルバムを聴いてきたファンには違和感なく入ってくるんだと思う。(「Real Face」はB'z松本節が強かったから^^;) 赤西が戻ってきてボーカルバランスはよくなったんだと思うけど、映像を見てると前に出たくても出られないメンバーがいるようにも見える・・・今後吉と出るかどうか。

● Hide&Seek/安室奈美恵
 7年半ぶりに首位を獲得した彼女の新作アルバムのリードトラック。今年は「Baby, Don' t Cry」がヒットした彼女ですが、やりたい音楽はあくまでクールなこっちの路線なんですね。無機質にループするリズムに乗ってエフェクト処理された彼女のボーカルは迷いがなくてある意味潔さを感じます。 浜崎とも倖田とも違う路線を行くけれど、当分は固定ファンをつかんで活躍してくれそう。

● MONKEY MAGIC/MONKEY MAJIK
 昨年のドラマ版に続いて映画「西遊記」でも主題歌&挿入歌を担当。でもゴダイゴの名曲カバーのこの曲はそのどっちでもないっていう、非常にややこしい関係です(主題歌はドラマと同じ「Around the worldらしい・・・」)。要するに、完全にバンド名と引っ掛けた話題性だけってこと? で、曲はコード進行とかが妙にお洒落になってて、確かにかえって映画には向かないかも。PVも今回アニメになってるし、何をウリにしたいのかいまいちわからない・・・

● とび魚のバタフライ/チャットモンチー
 前作「女子たちに明日はない」で一気に日常に降りてきた感じだたが、今回再び不思議感漂う詞世界に逆戻り。サビの「ブルーブルー〜」のけだるい感じが、上手いとは言わないんだけど他のバンドに出せないいい味だしてると思います。徳島出身の垢抜けない感じをしばらくは武器にいった方が、他のバンドとの差別化という意味では残れると思うけどな・・・ でも見た目ははや半年足らずで若干垢抜けてました。ちなみにアンジェラ・アキといい、お隣香川を差し置いてちょっとした徳島ブームです(苦笑)。

● Nephilim/abingdon boys school
 彼らも早や3rdシングル発表。今回は前2作と違いややスローテンポ。しかしボーカル西川貴教の声圧といい、バンドの音のヘビーでタイトな音といい、そのへんは全然変わってません(^^;)。「ネフィリム」って意味調べたんだけど結局どこにも出てこなかった・・・ とにかく自分たちの音楽を突き詰めるあまり、どんどん間口が狭くなっていて一部のアニメ&ゲームにしか合わなくなって来てるのが早くも気がかりです。

● フォノスコープ/スガシカオ
 ベスト盤を挟んで約9ヶ月ぶりの新曲。C/Wと両方がCM曲に使われ、しかも本人出演という過去にない稼働率の高さ、どうしたんでしょう(苦笑)。で、曲はどこをどう切ってもスガシカオの顔が出来てそうな「スガファンク」(本来のファンクミュージックとはちょっと違う気がするんだけど、世間ではこれが定着してますもんね)。本人もたぶん周囲のスガイメージを意識して作ったんじゃないか、って確信が見えます。個人的にはよりポップなカップリングの方を表題曲にしてほしかった気もするんだけど・・・

● お・ま・えローテンションガール/グループ魂に柴咲コウが
 クドカン脚本、「大人計画」の阿部サダヲ初主演、柴咲も恋人役で共演の映画「舞妓Haaaaan!!!」タイアップ。一昨年だか、グループ魂が紅白に出たときには何でやねん??ってツッコミまくっってしまったけど、今回も映画抜きでこの曲だけ評価しろって言われたら困ってしまう(^^;)。ボーカル阿部は映画どおりのハイテンション、柴咲はソロでは絶対見せない悪ノリ、これはこれで意外性と遊び心ががあっていいですけどね。ソロと同じくらい売れてしまった柴咲サイドの心境はどうなんだろう?(^^;)

● 旅人/高杉さと美
 avexグループが気合を入れて売り出し中の新人はデビュー曲ながら映画「西遊記」イメージソングに抜擢(主題歌が別にあるというところがややこしい・・・) どこかオリエンタルな曲調(確かに映画もシルクロードだし)、はりつめてもないけどほんわりともしてない声質、どこか初期の島谷ひとみと被るところがあります。ちなみに21歳。そうは見えなかったけど(^^;)。で、大量プロモのおかげで今作はTOP10入りしたが、この先どうやって売ってくんでしょう。詞曲どっちもやっていないってのは結構辛いかな・・・

● 睡蓮花/湘南乃風
 本人名義としては約1年ぶり、ロングヒットした「純恋歌」以来のシングル。今回MINMIプロデュースで南米のリズム・ソカを取り入れたイケイケソングになっています。もともとこっちが本領だっただけに、受け入れられるか個人的には疑問符だったんだけどあっさりクリア。アルバムのヒットと夏フェス等でその土壌がちゃんとできてたんでしょうね。ちなみにMINMIと若旦那って婚約(結婚?)してたってこないだ初めて知りました。「濡れたまんまで〜」は個人的には何だかな・・・なんだけど(大人気ないですか?)

● マイミライ/宇浦冴香 
 今回もB'z稲葉詞曲提供&アニメタイアップで臨んだものの、チャートの成績は前作を大きく下回る結果に。どちらかというとブルース的陰りの面が出すぎて、彼女の線の細いボーカルにはちょっと合わなかったんじゃないかな、という気がします。同じGIZAでロック路線を歩む上木彩矢に比べても、声で彼女と分かる特徴がもう少しほしいかも。これ以上の待遇がないだけに次のシングルはどうする?

 戻る 


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送